09.銀翼の先にあるもの 2004.02.29

 

はじめに

「美人も3日で飽きる」ということわざがある
バイクも3年か、3万キロで飽きるかもしれない(笑)
人間は変化に喜びを感じる生き物だと私は考えている。
次を求めるから文化も進んでいく。

とりあえず、 銀翼に乗った後はどうなるのかを勝手に考察してみた

 

考察

銀翼の特徴は
・十分な加速力
・十分なコーナー性能

発売当初の時点では、画期的な性能を持ったスクーターであった(過去形)

 長い間250スクーターの時代があった。
排気量が250のミッションのバイクと、スクーターが加速競争すると、ミッションバイクが結構苦戦する。
もし、400とか、1000とかのスクーターが出てきたら絶対おもろいやろうなという話をよくしていた。

マジェスティの発売で、250ccスクーターの競争が発生。250スクーターのデザインと便利性が急激に向上した。(若い人は知らないかもしれないけど、その昔は250スクーター=お坊さんの足だったのだ!)
通勤に使う人々がメインだったが、250スクーターのツーリングの道具としての便利さに気がついた人々がでてきた。私もその一人だった。
便利でお手軽で荷物も載る。 おみやげも気軽にメットインに放り込める、着替えもつんでおける、ギヤをガチャガチャしなくても走る(ミッション車の峠でのシフトチェンジは楽しいが街中の移動では単なる苦痛であった)

250で十分楽しめる。車検も無い。しかし、ツーリングで使っているとだんだん不満になってくる。
高速道路で110キロ程度しか出ない。流れに乗れなくて正直怖い。ブレーキもヘコヘコ。峠の上りではストレスたまりまくり。

 

そこで、画期的なマシンが出てきた。
スカブ400である。
正直、凄く欲しかった。
そのとき、スクーターは400の時代になるに違いないと私は読んだのである。
ホンダもヤマハも出してくれるはずだ!
もう少し待とう・・・。

待った・・・。

NEWマジェスティが出てきた。
凄く良い完成度であった!
欲しくなり、試乗に行く。
よくなっていたがやっぱり250・・・
当時、最大の不満点は加速力の足りなさであった。
残念だが、見送った。
高品質な新マジェはバカ売れした。


ホンダも、ヤマハも メーカーの販売戦略からして、チマチマあとから400出してくるに違いない。
もうしばらく待とう・・・。

いくら待っても、出てこなかった(笑)

 

400overの時代

T−MAXが発表された

マジェ400じゃなくて、 なんで500やねん・・・
と、旧マジェファンとしては、裏切られた気分だった
オマケに、海外販売のみの販売・・・ これまた、ナンデヤネンという気分でヤマハが嫌いになった(笑)

国内でT-MAX400か?
もしかしたら、国内はマジェ400かも?(と勝手に想像して望みを残していた)

で、銀翼600が国内販売が発表されたのである。
(しばらくして、T−MAXも国内販売を発表した。銀翼の発表後に慌てて出したように私は思えた)

旧マジェ250で不満が出てから長かった、やっとこさである
限定解除の壁もあったが、教習所で解除できるようになっていたので、やりくりして取った。
まあ、そういう情熱があったので、銀翼を楽しみながら、ホームページなんか作ったわけである。

その後に、完成度の高いスカブ650が出てきた
あれには、正直ショックを受けた人が多いだろうな。



本題「銀翼ユーザーはどこへ流れるのか?」

 

私は、イロイロなバイク人に出会った。大体の人々の流れは、こんな感じではないだろうか?

 

1.よりツアラー的なスクーターへ スカブ650
銀翼は町での使い勝手も意識した、こじんまりした設計思想である。
デザインも小さく見えるようなデザイン。値段も抑えるため、機械的な変速機構である
銀翼発表前は、電子制御のCVT登載というのが強く予想されていた。(一応ホンダの50周年記念だったとおもうんだけどね)

スカブ650は、スズキお約束の最大排気量。軽自動車の技術を応用した電子式CVTを搭載。しっかりした車体剛性を持っている。初期の銀翼の弱点であった外装の不満点もないようだ。

弱点といえば、車体金額の高さと、車体の大きさ重さ。しかし、ツアラーとして考えるならば、そんなに高いとも思えない価格帯である。重さも、他のツアラーに比べるとこんなもんだろう。つまり、銀翼発表前に予想されていたスクーター像そのまんまなのである。

銀翼ユーザーであり、高速ツアラー的なものを求めていく人々にとっては、スカブが最善の選択肢で有るに違いないと断言できる。
個々最近のスズキの製品の中で異色の良い出来らしく、悪い噂もあまり聞かない(笑)多くの銀翼オーナーが流れていくのは、納得である。
なにより、 排気量でかいってのは、簡単明快な買い替えの理由になる。上の排気量を経験せず、排気量を小さくできる人は、ほとんどいない。

 

2.バイクに目覚めた人々  本格ツアラーへ

先ほども述べたが、銀翼=オートマチックの高品質なツアラーと夢を見ていた人は発売前には結構多かったようだ。
ふたを開けてみると、あのゴールドウィングの弟分の名称をもちながら、あんまりたいしたことが無かった事に落胆した人が多かった。

その理由がいくつかある。

・ホンダらしくない初期品質不良(フタ、今は綺麗に改善されてる)
・中途半端な対策(フタの件)
・走行品質が厳しいホンダファンの目にはとても低く感じられた。(駆動系の音。サスの剛性感)他のメーカーならここまで言われない内容なのだが、ホンダファンの厳しい評価だった。
しかし、この評価がホンダを一流にしている原動力だとも思う。厳しいユーザーの要求に応えてきたからホンダなのかもしれない。

・最高のスクーターのはずが、400も発売され、普通の中型バイクになり、ステータス性が失われた
(400オーナーの方気を悪くしないでください、最高を求める人はそういうことを大切する人もいる)

・お気軽な銀翼でツーリングや走りの楽しさ目覚めてしまい、もっと本格的なものが欲しくなった。(結構多い)
・スクーターに味が無く、こりゃつまんねぇなと思った

こういう人々が、 本格的なビッグバイクへ流れた人の像でしょう

 

私もその一人。
ただ、残念ながら、日本でお手軽で荷物が詰めるツアラーって無いんです。ツアラーの概念すらないといっても過言ではないでしょう。ゴールドウィングがあるが、あれは普通の人には無理。VFR800もあるけど、スポーツツアラーの乗車姿勢で、ツアーケース装着ですり抜けが難しい

資金のある方は、逆輸入車のツアラーに流れたのではないでしょうか?
パンヨーロピアン、BMWなど・・・ 200万超コース、
確かに いいバイクなんだけど、なかなか手は出ないです

あと、シンプルで味わいのある 軽量なオフ車、アメリカンに流れる方もおられました。
試乗しましたが、確かに他にはないおもしろさがある。

純粋に大排気量に興味が出て、流れた方も多いです。
排気量倍のバイクが、スクーターより安く買えますから!

3.T−MAXに流れる人

これもアリかと思います。
スクーターで峠を走る楽しみなら、現時点ではT−MAXが一番だとおもいますね。
メットインの容量、収納スペースが無い分、走りがいいです。

利便性と、走行性能。これは決して両立できない。どちらかを犠牲にしないといけない。
走行性能重視で設計されている(と私が勝手に思っている)T−MAXは、走りに関しては抜群にいいかとおもいます。 04でさらに進化しています。
スクーターで走りな人には、いい選択肢と思います。残念ながら国内では新型は出てこないでしょうね。


4.シルバーウィングに乗りつづける人

銀翼を散々けなしてきましたが、悪いことばかりでは有りません。
T−MAX、スカブーにも負けない領域があります。
それは、バランスでしょう。

足つき性はダントツに良好です(これで乗っている人は多い)
登りの加速力も600の海外使用なら十二分で不満なし
燃料タンクも一番でかい(高速燃費良かったら最高なんですけどね)
ハンドルを変えたら、すり抜けもかなりパワーアップ!
ヘルメット二つはいる
重さもごまかしが効くギリギリの重さ(スカブになるとかなりきつい・・・)
ちょっとよれるけど、ソコソコ飛ばしても大丈夫な足回り(ムチャクチャやると怖い)
結構デザインも悪くない

実際、ツーリングに使ってきて、良いバイクだと思います。

改善したら良さそうなところを挙げると、きりが無いです
世間での評価はわかりませんが、冷静に観察すると、いいバイクだと思います。
開閉動作部分のフィーリングをよくして、軽量化して、高速燃費良くして、電子CVT登載して・・・
昔からブツクサ書いてきたので、この辺でやめときましょう(笑)

弱点がわかりきっているぶん、次が楽しみなバイクだと思います
このご時世なので、あと3年は現行のままかもしれません。


5.250スクーター400スクーターに戻る人

何人かの人が250に戻られてます。

250スクーターは、確かにパワーが無いです。
しかし、町をクルージングするには十分なパワーを持ってるし、十分楽しい。おまけに燃費が良い。
軽量でお手軽な大きさなので、エッチラオッチラしなくてもいい。
大きいのに乗って、改めて250スクーターのよさを実感し、戻られる方もいるのではないでしょうか?

個人的に、軽量な400単気筒がベストフィットかなと考えてます。高速も130キロ巡航できればいいですから・・・。 5年以上前から判りきっていたコンセプトです。
そういう意味では、銀翼400は良い商品かなと思います。ちょい、重たいですけど・・・。

Gマジェ400は、気になるといえば気になります
銀翼より一回り軽いので、銀翼でも重たいと感じている人にとっては、良い選択肢になりそうです。

スカブ400も、嫌いでは有りません。一番軽いですし、熟成されてますから。トラブルも少ないでしょう(たぶん)

ただ、600の人が排気量下げるのは、難しい選択肢でしょう。
パワーという禁断の果実を一度味わうと、なかなか抜けられない。


6.次の次元へ ユメを追いつづける人

違う次元の乗り物を待ち望んでいる人も多いでしょう。
ユメは役にたたないけれど・・・。求める人がいて、お金を出す人もいる
バイク屋さんがうまく商売になって、イロイロ販売してくれたらいいですね

ホンダのグリフォン、
並列4気筒のCVTは、一体どんな乗り味なのか?
ケツにかかるGが途切れることも無く、綺麗に加速するのか?

Gストライダーのあのデザインが町に出てきたら・・・?
1000ccのVツインのCVTってどんなんだろ??

考えるだけでも楽しくなります。
はたして、この先、どうなるんでしょう
出たら買っちゃうかな?



マトメ
このサイトを作ったあたりの流れから、適当にダラダラと書いてしまいました。
出会いあれば、別れあり。
多くの人々が去っていきました。


ここでは紹介していませんが、事情でバイクを降りられた方も多くおられます。
それもまた、間違っていない、正しい道だと思います。
正直なところ、やっぱり、危ないですからね・・・。

いろんなバイクにいろんな楽しみがあると思います
いろいろ乗ってみるのが、一番いいのではないかなと思いますね。
私は、出来るだけ違うタイプのバイクに乗り換えるようにしてきました。
きっと、これからも、何か新しいものを求めて、バイクに乗りつづけるのかもしれません




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