03.ホイールベアリング&ステムベアリング交換レポート 2005.03.26

 前回ドライブフェース一式を交換したものの、どうもシャキっとしません。 フロント周りの挙動が以前にも増して変です。 「銀翼メンテ日記」によると6万6千キロでホイールベアリング ステムベアリング(ハンドルベアリング)交換となっております。 5万を越えたあたりから気づいてはいたのですが、まあ直線だけなら まっすぐ走るし大丈夫!と目をつぶっておりました・・・

 いつものRBに車輌を持ち込みフロントをジャッキアップして症状を 見てもらいました。 ハンドルを左右にゆっくり動かすと、ちょうど真ん中のところで 「カックン。」と重い手ごたえがあります。 ステムベアリングにガタがでているとのこと。 ついでにホイールベアリングも交換してもらうことにしました。 見積もり2万3千円也・・・ (当日はアッパーカウルとメーターを外して持って行きましたので 工賃5千円程まけてもらいました (^_^) ) で、また部品をもらって帰ってきました。

で、また部品をもらって帰ってきました。

交換した部品です。 (右の列、上から順番に) ロアインナレース、ロアベアリング、ロアアウターレース、ダストシール (真中の列、上から順番に) アッパインナレース、アッパベアリング、アッパアウタレース、ダストシール (左の列、上から順番に) ダストシール2個、Lホイールベアリング、Rホイールベアリング

ホイールベアリングとダストシールです。 特にガタはありませんでしたが、錆が発生して回転に ムラがあります。 走行上は特に問題ないみたいです。

 



ステム(ハンドル)ベアリングのアッパーベアリング類です。 こちらも特にガタはありませんでした。

ロアベアリング類です。 左下のダストシールが破断してる部分や 右上のロアインナレースが欠けてる部分は 交換作業で取り外す時に損傷したもので、ガタとは 直接関係がありません。 でも、原因はこの部品の中にありました!

ロアインナレースです。 ロア側のベアリングは18個の玉で構成されています。 写真ではわかりにくいと思いますが、ロアインナレースの 外周に沿ってちょうど18個のミクロン単位の微小なくぼみが 発生しております。 ベアリングの玉がこのくぼみにはまり込んだ時、「カックン。」 と重い手ごたえになって症状に表れていたのです。 (この時バイクは直進状態です。)

 


ロアアウタレースの方も外周に沿って18個の微小な くぼみが発生しております。
最初、部品をもらって帰ってきたときはしばらく原因が わからずにいました。 こんな小さなくぼみが、ハンドルに重い手ごたえとガタ となってあらわれてることに想像がつかなかったのです バイクや車は本当に精密なパーツで構成されているのが よくわかりました。

 

(交換後のインプレ)

交換して早速いつもの山道に走りに行ったのですが、 ちょっと感動モノでした。 銀翼ってこんなに旋回してくれるものなんですネ! さかなさんがよく言われる「レールに乗った感覚」が よみがえったようでした。 ヘタクソなりに、なんだか運転がうまくなったようで 嬉しかったです。 (^_^)
今はまたガタガタとなりでその感覚はありません(^。^)(さかな)

で、交換前はどうだったかというと、例えばコーナーで 曲がろうとしても自然にハンドルが切れ込んでくれず 真っ直ぐのまま、車体だけをインに傾けて無理やり 曲がっていく感じでした。

サービスの人に聞いた話ですが、このガタはある程度の 距離を走れば、どんなバイクでもたいてい出てきてしまう 症状との事です。

道路の段差や継ぎ目を乗り越えた時、あるいは急なプレーキング の繰り返しでベアリングに負荷がかかり、3万キロを越えたあたりから 少しづつくぼみが増大してきたと思われます。 ハッキリとした変化として現れにくいだけに、非常にタチが悪く ジワジワと知らず知らずのうちにハンドリングをむしばんでいく 非常にやっかいな症状とのことです。

プレーキあるいは段差を乗り越える時、これからはもっと バイクにやさしい運転を心がけようと思いました。 とても勉強になりました (^_^)

 

さかなの勝手なコメント
詳細なレポありがとうございました!参考になりました。私のテキトウな交換レポはコチラ

知っている方は知っているかもしれませんが、バイクは消耗品の塊です。特にフィーリング面に関しては百分の1mm単位での微小な変化が挙動に関係してきます。
ちょっと考えると判りますが、回っているところはだんだんと削れてきます。こういう部分の交換は工賃が多くかかり、結果も交換してからとなります。 素人での判断がなかなか難しいところです。あと、貧乏系の人にも辛いところです。
メーカー側からこういった感覚性能を維持する情報があると嬉しいのですが・・・表に出てこないので私がUPしてます(笑)

あと、注意してほしいのは、ハンドルの重さです。ベアリングの締め込みで重さが変化するため、交換時にハンドルの重さも変化してしまいます。これは、ハンドリングに直結する為、できるだけ交換前(もしくは標準)と同じようにしてもらったほうがいいでしょう。数値で管理する方法は、サービスマニュアルのP14−31に記載されてます。作業前に計測して再現するか、規定値に設定したほうがいいかもしれません。
軽すぎると直進安定性が弱くなるようです。

フロントベアリングの件
劣化してくると、バンクさせたときにフロント周りからシャリシャリなどの音がしてきます。ベアリングが異常になっている兆候です。

 

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